給付延長に必要な職業訓練の「受講指示」とは

職業訓練を受ける時に「受講指示」の状態でないと失業給付の延長が受けられません。

公共職業訓練に通う場合、受講指示を受けて通うことで以下の恩恵を享受できます。

  • 職業訓練終了まで雇用保険の基本手当(失業給付)が延長となる
  • 訓練校に通う交通費(通所手当)が支給
  • 訓練校入校後、出席40日分の受講手当が支給(1日500円分)
  • 訓練を受けるために、家族と別居して寄宿する場合に寄宿手当が支給
  • ハローワークに4週間に1回通う失業保険の認定日が免除


受講指示によって雇用保険の基本手当(失業給付)が延長

これが最大の恩恵です。訓練校で学んでいる間、離職時に決定した自分の基本手当日額が学校を卒業するまでの間支払われます。2年のコースですと最大2年間ですよ。これは本当に助かります。自分が学びたいことを学びながらお手当てを頂けるなんてどこにもありません。


受講指示によって訓練校に通う交通費(通所手当)が支給

バイトや派遣で交通費支給がない場合もある中、公共職業訓練は太っ腹。学校までの交通費を支給してくれます。通諸手当と呼ばれ1か月の上限が42,500円ですが支給されます。


ただし公共機関で通う場合、優先されるのは学校までの交通費が最安のルートであることです。いくら早い経路であっても交通費が高くなる場合は認められないことがあります。


例えば、学校までの経路が私鉄とJRのどちらでも通える場合にいくら私鉄が便利で早く着くとしても交通費がJRの方が安ければJRの経路で計算されます。どうしても早く便利な経路を利用したい場合は自費で差額分を出すしかありません。


この場合、JRの経路は学生証を発行するため、定期券は学割が効きますが、私鉄の場合は経路とは異なるため学割が効きません。そのあたり、安さをとるか、利便性をとるかご自身で判断してください。


受講指示によって訓練校入校後、出席40日分の受講手当が支給(1日500円分)

ほとんどおまけのようなものですが、出席40日分までは受講手当として1日500円分が加算されます。最初入校するまでには入校料、授業料のほかに別途教科書代や、作業服代などの出費が伴います。その分の補填はまじめに学校に通うと合計20,000円がいただけるのでこれでなんとか相殺できます。


受講指示によって訓練を受けるために、家族と別居して寄宿する場合に寄宿手当が支給

公共職業訓練等を受けている期間のうち家族と別居して寄宿していた期間に支払われるのが寄宿手当です。公共職業訓練は自分が住んでいる都道府県だけでなく他府県の学校に通うことが可能です。


そのため別居して学校に通う場合には、寄宿手当として月額10,700円が支払われます。この場合の家族には婚姻の届出はしていないが事実上その者と婚姻と同様の事情にある者を含みます。


受講指示によってハローワークに4週間に1回通う失業保険の認定日が免除

訓練校に通うことで失業給付の認定のために4週間に1回ハローワークに出向くことが免除されます。当然その間に就職のための活動(ハローワークでの求職情報検索や就職説明会参加)を行わなくとも大丈夫です。

※学校に通いながら就職活動すること自体は問題ありません。


もう一度おさらい!受講指示に必要な残日数

職業訓練の入学時期と所定給付の残日数を調べようでも記載しましたが、職業訓練入校日までに所定給付の残日数が残っていないと受講指示になりません。もう一度、自分の所定給付日数を調べて残日数を下回らないようにしましょう。

所定給付日数は90日だった私は必要残日数は1日でした。写真の通り、残日数が5日あるので無事受講指示となりました。

It's 職業訓練ライフ

失業後の基本給付を延長してさらに技術と技能を磨ける職業訓練制度。実体験を元に入学までの段取りや訓練校の生活をお伝えいたします。